山形大学医学部附属病院

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診療科・部門

精神科

精神科のご案内

私たちの精神科では、脳と心の健康に関わる幅広い疾患に対して、最新の医学的知見と高度な専門技術を駆使した診療を提供しています。一人ひとりの患者様の状態を丁寧に評価し、個別化された治療計画を立案いたします。

主な診療領域

  1. 気分障害(うつ病・双極症)
    うつ病は抑うつ気分、意欲低下、不眠、食欲不振などの症状により日常生活に支障をきたす疾患です。厚生労働省の疫学調査によれば、15人に1人が人生のある時点でうつ病を経験するとされています。
    当科では高度な鑑別診断を行い、うつ病と似た症状を示す様々な疾患(身体疾患、認知症、統合失調症、適応障害など)を適切に見極めます。診断過程では包括的な心理検査、必要に応じて頭部MRI検査や脳血流検査などの先進的画像診断技術を活用しています。
    治療においては、エビデンスに基づいた精神療法、薬物療法、必要な場合の入院治療を組み合わせた統合的アプローチを採用しています。難治性のケースには、薬物療法の増強戦略や修正型電気けいれん療法など、最新の治療法も提供しています。

  2. 認知症(各種タイプ別専門診療)
    当院の「もの忘れ外来」では、高齢者の認知症だけでなく、40~50歳代での発症する初老期認知症まで幅広く対応しています。
    アルツハイマー型認知症、前頭側頭型認知症、レビー小体型認知症など、各タイプの認知症に対して専門的な鑑別診断を行っています。例えば前頭側頭型認知症は記憶障害よりも行動変化や感情制御の問題が特徴的であり、レビー小体型認知症にはパーキンソン症状や特徴的な幻視を伴うなど、疾患ごとの特性を熟知した診療を提供しています。
    診断には神経心理学的検査、頭部MRI、脳血流SPECT、DATスキャン、アミロイドPET、MIBGシンチグラフィーなど最先端の画像診断技術を駆使し、それぞれの認知症タイプに最適な治療計画を立案します。

  3. 神経発達症・心身症
    児童思春期外来では、注意欠如多動症(ADHD)、自閉スペクトラム症(ASD)をはじめとする神経発達症の専門的評価と支援を行っています。
    綿密な心理検査・神経心理学的検査による科学的評価に基づき、必要に応じて脳波検査や頭部MRI検査などの神経生理学的検査も実施します。診断後は、薬物療法、臨床心理士による専門的心理療法に加え、ご家族への支援方法の助言、学校との連携など、包括的な支援体制を整えています。

* 当院は最新の医療機器と専門的知識を備え、脳と心の健康に関わる様々な疾患に対して、科学的根拠に基づいた高度な医療を提供しています。患者様一人ひとりに寄り添い、最適な治療と支援をご提供するよう努めています。