山形大学医学部附属病院

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診療科・部門

高度集中治療センター (HCU, ICU)

山形大学医学部附属病院
高度集中治療センター長
中根正樹

 集中治療室とは、回復の見込み、期待のできる患者さんに対して医学医療の英知を集め、多職種の医療人でチームワークをもって救命活動を行う場であります。高度集中治療センターはICU(Intensive Care Unit:6床)とHCU(High Care Unit;14床)からなります。重症な侵襲の大きい手術を行った術後、救急外来や病棟からの生命にかかわる重篤な病態を有する患者の集中治療を行います。具体的には、気道管理、人工呼吸などの呼吸管理や血液透析などの血液浄化、循環管理、代謝管理、感染対策などを行っています。また、終末期のような避けられない状況にあっても十分な配慮を持って臨んでいます。
 集中治療専門医と各診療科の専門医による各科の垣根を超えた高度な臨床水準の提供が可能であり、高い生存率、救命率を誇っています。また、専門性の高い熟練の看護師等により集中治療看護が提供されています。また、熟練の理学療法士の日々の介入により、ICU退室後のICU-AW(ICU 退出後症候群)の予防、せん妄の予防、筋力低下の予防に力を入れています。そして、臨床工学技士は24時間体制でバックアップしており、さまざまな医療資器材のメインテナンスを行っています。このような体制により、あらゆる重篤な患者の救命のための最後の砦として機能しています。もちろん、病勢の経過から悪化が予測される場合の予防的な観察と集中治療が必要な患者(急性冠症候群、脳卒中、多発外傷、中毒、全身熱傷、等)を収容し、全集中の呼吸をもって対応しております。それによりまして山形県で唯一、保険診療上「集中治療加算I・熱傷加算II」が認められています。
 また、救急科研修医・麻酔科研修医、医学生や看護学生、さらには臨床工学生等が研修を行っており、教育の場としても機能しております。大学の使命は、教育、研究、臨床であります。重篤な患者の病態と治療を目の当たりにし、チームプレーに参加し、コミュニケーション能力の重要性を学ぶ等の充実した研修の場となっております。今後とも、当センターのご支援、ご協力の程、よろしくお願いします。

スタッフ紹介

センター長 中根正樹
副センター長 小野寺悠
助教 和根崎真大
助教 小林龍宏