免疫・生化学検査室
生化学検査では、血液や体液に含まれる蛋白・糖・脂質・酵素・ホルモンなどの化学成分を測定することにより、体の状態を把握することができます。免疫検査では、細菌やウィルス(抗原)が体に入った時に防御反応として作られる抗体を測定することにより、感染や免疫の状態を把握することができます。両測定値は疾患のスクリーニングや診断、治療方法の決定、経過観察などに役立ちます。
測定法から見ると、主に化学反応による発色の強さを測定する方法を生化学検査、抗原抗体反応を用いた測定を免疫検査と呼びますが、分析装置や測定法の進歩により両者の区別がなくなってきています。主に癌の進行とともに増加し血中に遊離してくる腫瘍マーカーや生体内の器官の働きを調節するホルモンなどは微量な成分を抗原抗体反応を使って測定するため、免疫検査とされることがあります。
免疫・生化学検査のほとんどは自動分析装置を用いて測定され、さらに搬送システムによって分析装置が接続され、大量検体を迅速で効率的に測定することが可能になっています。測定結果は、コントロール試料測定による精度管理や、異常値および前回値比較などによって管理され正確性が保証されます。
- 肝機能(AST、ALT、γGTPなど)
- 腎機能(尿素窒素、クレアチニン、尿酸など)
- 脂質代謝(中性脂肪、総コレステロール、HDL-コレステロールなど)
- 糖代謝(血糖、ヘモグロビンA1cなど)
- 電解質(ナトリウム、カリウム、カルシウムなど)
- 腫瘍マーカー(CEA、AFP、PSAなど)
- 内分泌検査(甲状腺ホルモン、婦人科ホルモンなど)
- 感染症検査(B型肝炎、C型肝炎、HIV検査など)