質問に答える森兼啓太感染制御部長
山形大学医学部では、11月18日(木)、上野義之医学部長、佐藤慎哉病院長、欠畑誠治副病院長、森兼啓太検査部長・感染制御部長が記者会見に臨み、3回目となる新型コロナウイルス感染症血清疫学調査の結果を公表しました。
今回の調査は、10月11日から15日までに本院の外来を受診した患者1,014人の血液検体(肝機能、腎機能などの生化学検査終了後の残余検体)を用いて実施され、調査内容は前回と同じく、新型コロナウイルスに感染したことがある可能性を示す「N抗体」とワクチン接種により中和抗体が産生された可能性を示す「S抗体」の2種類の抗体検査を行いました。
その結果、N抗体陽性検体の割合は全体の0.8%(前回0.3%、前々回0.5%)であり、この割合を県民に当てはめると感染したことがある県民の数は2,700~14,400人と推定されました。この数字は、報告されている県の報告感染者数(約3,500人)と同等でした。また、S抗体陽性検体の割合は74.1%(前回0.4%、前々回測定せず)で、山形県民のワクチン2回接種終了率(74.7%、2021年11月14日現在)とほぼ一致しました。この結果から、県民の74%がワクチンによる免疫を獲得したと考えられます。
会見で森兼部長は「ワクチンの効果が減弱した人(2回目の接種から約6ヶ月経過した人)に対する3回目の接種や不特定多数が集まる場でのマスク着用等によって、県内のコロナ再流行を抑制することができると考える」と述べました。
本学部では3回目のワクチン接種の進み具合などを踏まえて、同様の調査を実施する予定です。
【挨拶】上野義之医学部長
左から欠畑誠治副病院長、上野義之医学部長、佐藤慎哉病院長、森兼啓太部長
質疑応答
会場の様子