山形大学医学部附属病院

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お知らせ

山形大学医学部附属病院新型コロナウイルスワクチン接種後副反応調査について

県民の皆様へ

 この度、山形大学医学部附属病院 新型コロナウイルスワクチン3回目接種後副反応調査結果がまとまりましたので、以下の通り公表させていただきます。

山形大学医学部長    上野義之

山形大学医学部附属病院 佐藤慎哉

1.発表者

山形大学医学部附属病院副院長(感染制御担当)欠畑誠治
山形大学医学部附属病院 検査部長、感染制御部長 森兼啓太
山形大学医学部附属病院 第一内科 講師 井上純人

2.調査概要

 2021年12月20日から2022年1月28日に、山形大学医学部附属病院職員、医学部学生に対し新型コロナウイルスワクチン(BNT162b2 mRNA COVID-19 (Pfizer-BioNTech))の3回目接種を行いました。接種後にインターネットを用いた調査を行い、2022年2月5日までに1104人からの回答を得られ、集計いたしました(表1)。

5月24日10月4日に新型コロナウイルスワクチン1,2回目接種後副反応調査結果を公表いたしました。(病院HP上で閲覧可能)
3_chart1.png

3.調査結果

 3回目の副反応調査では、ワクチンの成分であるポリエチレングリコールに対するアレルギー歴を追加で調査しましたが、34人(3.1%)が該当していました。
 ワクチン接種後副反応として、接種部疼痛、接種部腫脹、発熱(37.5℃以上)、疲労や倦怠感、頭痛、悪寒、嘔気、接種部以外の筋肉痛、関節痛につき調査を行ったところ、ほとんどの副反応が1回目より2回目で頻度が上昇していました(図1)。3回目の接種後の副反応は接種部疼痛、腫脹は頻度が上昇、他は低下していました。
3_fig1.png  今回のワクチン接種で報告されているリンパ節腫脹、疼痛については、質問項目は設定しませんでしたが、その他の回答で29件(2.5%)(腋窩22件、頚部3件、部位不明4件)の報告がありました。
 1名(女性)が心窩部痛、嘔気のため救急外来を受診しましたが、改善しております。
 接種者の96.2%が接種後にアセトアミノフェンを受け取り、76.5%が同剤を服用していました。
 副反応が接種当日に出現した頻度は、多くは3回目の接種後で最も少ないという結果でした(図2)。
3_fig2.png  副反応が2日間以上継続した頻度は、殆どの副反応で3回目が最も多いという結果でした(図3)。
3_fig3.png  接種後副反応が中等度(生活に支障が出る、何らかの治療を要する)程度であった頻度は2回目と3回目で頻度が高くなっており、大きな差はありませんでした(図4)。
3_fig4.png  3回目のワクチン接種と以前のワクチン接種の副反応の程度を比較したところ、接種部の疼痛や腫脹といった局所症状については、以前より症状が重かった人が26.0%、以前より軽かった人が26.2%、以前と変わりなかった人が47.7%という結果でした(図5)。
3_fig5.png  また全身症状については以前より症状が重かった人が34.7%、以前より軽かった人が33.6%、以前と変わりなかった人が31.7%という結果でした(図6)。
3_fig6.png  接種者の背景(性別、年代、アレルギー歴)による、3回目接種後の副反応の程度は性別のみ差が認められました。女性では接種部位反応、全身反応とも以前より軽かった人、重かったという人が男性より多いという結果でした。他の背景因子では、以前の接種後に全身性の副反応があった人では3回目の接種後の全身性副反応が軽かったという結果でした(表2)。
3_chart2.png  本解析の結果が今後のワクチン接種における有益な情報となれば幸いです。
 なお、本解析は一施設の限られた対象者への調査であること、解析結果はあくまでアンケート調査の結果である旨ご留意いただきますようお願いいたします。

4.問い合わせ先

<調査に関すること>
山形大学医学部附属病院第一内科 講師 井上純人
TEL 023-628-5302
sinoue*med.id.yamagata-u.ac.jp(*を@に変えてください)
<山形大学医学部広報担当>
山形大学医学部総務課庶務担当(秘書室)
TEL 023-628-5872
yu-isokoho*jm.kj.yamagata-u.ac.jp(*を@に変えてください)