山形大学医学部附属病院

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お知らせ

山形大学医学部附属病院新型コロナウイルスワクチン接種後副反応調査(最終結果)について

県民の皆様へ

 この度、山形大学医学部附属病院新型コロナウイルスワクチン接種後副反応調査の最終結果がまとまりましたので、以下の通り公表させていただきます。

山形大学医学部長    上野義之

山形大学医学部附属病院 佐藤慎哉

1.発表者

山形大学医学部附属病院副院長(感染制御担当)欠畑誠治
山形大学医学部附属病院 検査部長、感染制御部長 森兼啓太
山形大学医学部附属病院 第一内科 講師 井上純人

2.調査概要

 2021年3月3日から8月27日にかけて、山形大学医学部附属病院職員、医学部学生に対し新型コロナウイルスワクチンの先行接種を行いました。接種後にインターネットを用いたアンケートを行い、1回目1586人、2回目1306人からの回答を集計しました(表1)。
5月24日に公表した途中経過の最終報告です。

chart1.png図、表はクリックすると大きく表示されます。

3.調査結果

接種部疼痛、接種部腫脹、発熱(37.5℃以上)、疲労や倦怠感、頭痛、悪寒、嘔気、接種部以外の筋肉痛、関節痛につき調査を行ったところ、ほとんどの副反応が1回目より2回目で頻度が上昇していました(図1)。さらに症状の持続期間や重症度も1回目より2回目で高い傾向を示しました(表2)。また女性、若年者で発生の頻度が高い傾向を認めました(表3)。
食物や薬剤のアレルギー歴、アレルギー疾患歴、アナフィラキシー歴、ワクチン接種後の副反応歴の有無と、新型コロナウイルスワクチン接種後の副反応につき解析を行ったところ、何らかのアレルギー歴を有する人はアレルギー歴がない人と比較して、多くの副反応で頻度が高いという結果でした(表4)。一部の副反応ではその副反応の持続期間が長いものや(表5)、副反応の重症度が高いものが見られましたが(表6)、全体の傾向として大きな差は認めませんでした。
数名が接種後に救急外来を受診し治療を受けましたが、アレルギー歴と救急外来受診率との関連はありませんでした。アナフィラキシーと診断された方はありませんでした。
これらの結果は、学術雑誌への投稿に先立ち、投稿審査前の情報として、プレプリント・サーバーmedRxivに掲載されております。
本結果が食物や薬剤に対するアレルギー歴、喘息やアレルギー性鼻炎などのアレルギー性疾患歴、アナフィラキシー歴、ワクチン接種後の副反応歴を有する方へのワクチン接種への有用な情報になると考えます。
fig1.png chart2.png chart3.png chart4.png chart5.png chart6.png

4.問い合わせ先

<調査に関すること>
山形大学医学部附属病院第一内科 講師 井上純人
TEL 023-628-5302
sinoue*med.id.yamagata-u.ac.jp(*を@に変えてください)
<山形大学医学部広報担当>
山形大学医学部総務課庶務担当(秘書室)
TEL 023-628-5872
yu-isokoho*jm.kj.yamagata-u.ac.jp(*を@に変えてください)