このたび、山形県と連携して、山形大学医学部附属病院に「脳卒中・心臓病等総合支援センター」を設立いたしました。どうぞ、よろしくお願い申し上げます。
一般の方は、脳卒中という言葉はご存じと思います。発症時に身体が麻痺することがあるということを聞かれた方も多いかもしれません。しかし、実際に、脳卒中になった患者さんにどんな保健、医療及び福祉に係るサービスがあるのか、そういったサービスにどうしたらアクセスできるのか、わからないこともあると思います。また、心臓病という言葉に至っては、あまり聞きなれないかもしれません。本センターの一つのミッションは、これら脳卒中や心臓病に関して、患者さんや地域の住民の方に、講習会や啓発活動で情報を提供し、電話やメールで相談を受けて支援することです。
一方、脳卒中や心臓病は急性期を乗り越えた後、地域の医療機関が診療の主な担い手になることが多くあります。当センターのもう一つのミッションは、地域の病院やかかりつけ医と連携し、地域としての診療や患者支援を向上することです。リハビリテーションの重要性は増しており、病状によっては緩和ケアも必要です。先天性心疾患の診療や、小児期・若年期から配慮が必要な循環器病などの特殊な病状に対しても、地域として連携をとりながら、取り組んでいきたいと思います。
センターはまだ設立したばかりで、山形県からのご支援なくしては実施できません。県の継続的なサポートに感謝しております。山形県において、脳卒中・心臓病等の患者さんを中心とした包括的な支援体制を構築するため、医師だけでなく、看護師、社会福祉士(ソーシャルワーカー)、理学療法士(リハビリテーションを担当)など、さまざまな医療者が連携して、総合的な取組を進めていきたいと思います。